こんにちは!
文京区白山・千石・春日のパーソナルトレーニングジム
VaLerio Luanat担当トレーナーの野原です。
ダイエットを成功させることは難しいことです。
ただ、それ以上に難しいことが「減った状態を維持すること」と個人的には思っております。
そこで、今回はダイエットの効果を維持するための方法についてまとめていきます。
・現在ダイエット中の方
・リバウンドを経験されたことのある方
・リバウンドしたくない方
当てはまる方にオススメの内容です。
最後まで見ていただくとリバウンドを防ぐコツが分かります。
ご興味ありましたら最後までご覧ください。
★ダイエット経験者の8割がリバウンドを経験する!
実際にダイエット経験者の8割はリバウンドを経験するとのデータが出ております。
リバウンドをする原因は、幾つかありますが主に下記の内容があげられます。
・達成により専門家の指導を受けなくなる
・達成によるモチベーションの低下
・食事量が戻る、運動量が低下する=ライフスタイルの変化
などなど。
ライフスタイルから精神面など様々な原因が考えられます。
では、どうすればリバウンドを防ぐことが出来るのか。
簡単に言ってしまえば、前述の原因点を改善すれば問題ありません。
しかし、ダイエット後の話のため、指導は受け終わった後であり、モチベーションなんて下がって当たり前。食事量も運動量もダイエット中と同じように維持するのは難しいといえます。
要は、自分自身で出来ることで日常生活に取り入れやすい内容を選択する必要があります。
そこを踏まえて考えると下記の方法がベストだと私は考えています。
★たんぱく質を多く摂ることで、リバウンドが防げる!?
こちらは、Marlene A. van Baakらが1062件の報告から21件にデータを絞り報告したものです。
21件の内訳は、たんぱく質の摂取量の増加(12件)、食事のグリセミック指数の低下(4件)、緑茶(3件)、共役リノール酸(3件)、繊維摂取量の増加(3件)、およびその他のその他の介入(6件)となります。※件数が多いのは重なっている研究があるためです。
このうち、たんぱく質の摂取量増加が減少維持に有益な効果があると示唆されています。
たんぱく質の研究は、いずれの研究も一定の減量期間を経てから維持期間による体重の変化を実験していました。維持期間の食事にエネルギー制限がなかったようです。
ほとんどの研究で、摂取カロリーのうち、たんぱく質は20%~30%の間で設定(一部20%以下、30%以上)脂質が20%~30%程度で設定。残りは炭水化物から食事が構成するようになっていました。
ただ、食事は個人に任せられていたので、設定から多少ズレていたようです。
ちなみに、この構成は一般的な食事と比較すると整っています。
(一般的にたんぱく質が20%を超えることは少なく、脂質が30%を超えてしまうことが多いです)
また、このデータではたんぱく質のみの効果だけでなく、低たんぱく質と高たんぱく質、糖質とたんぱく質といった比較実験も行われています。
結果的には、高たんぱく質の方が体重増加が防止されるとのデータが出ております。
(全く増えないというわけではありません)
ここでは、2件のデータを紹介します。
〇炭水化物
(たんぱく質は摂取カロリー16%)
実施前
体重(kg)97.8±4.0
体脂肪 (%)39.2±1.9
脂肪量(kg)38.5±2.8
除脂肪量(kg)59.26±2.9
6週間の減量後
体重 88.58±3.79
体脂肪 35.00±2.15
脂肪量 31.19±2.63
除脂肪量 57.38±2.87
18週間目
体重 89.77±3.92
体脂肪 34.85±1.93
脂肪量 31.43±2.53
除脂肪量 58.34±2.93
6週目と18週目の差
体重 1.19±0.90
体脂肪 −0.14±0.47
脂肪量 0.24±0.70
除脂肪量 0.96±0.38
〇たんぱく質
数値は、2種類のたんぱく質による実験による平均値です
(たんぱく質は摂取カロリーの35%)
実施前の数値
体重 95.1±6.4
体脂肪 42.0±1.3
脂肪量 40.23±3.3
除脂肪量 54.82±3.60
体重 96.4±3.0
体脂肪 41.2±1.4
脂肪量 39.65±2.0
除脂肪量 56.23±2.0
載っていませんが、この2つの平均値と思われます。
6週間の減量後(2つの平均値)
体重 86.28±2.92
体脂肪 37.29±1.08
脂肪量 32.47±1.63
除脂肪量 53.82±1.77
18週間目(2つの平均値)
体重 85.20±2.86
体脂肪 35.43±1.15
脂肪量 30.50±1.62
除脂肪量 54.70±1.77
6週間目から18週目の差(2つの平均値)
体重 -1.09±0.59
体脂肪 -1.86±0.46
脂肪量 -1.96±0.52
除脂肪量 0.88±0.37
体重の維持を目的に行われた実験でしたが、結果的にたんぱく質の摂取量が多いと体重が減少しました。
低たんぱくは、摂取カロリーの13%
高たんぱくは、摂取カロリーの25%
低GI値と高GIの差は15
※GI値とは、グリセミック・インデックスの略で、食品ごとの血糖値の上昇度合いを間接的に表現する数値。
8週間の減量後(フェース2の開始前)
低たんぱく、低GI
体重 88.4
除脂肪量 57.2
脂肪量 32.1
低たんぱく 高GI
体重 86.6
除脂肪量 55.5
脂肪量 31.2
高たんぱく、低GI
体重 88.5
除脂肪量 56.5
脂肪量 32.0
高たんぱく 高GI
体重 89.5
除脂肪量 58.6
脂肪量 32.2
ほとんど差はないですね。
フェース2(26週間目)
数値は、8週目からの増減値
低たんぱく、低GI
体重 0.33±4.85
除脂肪量 0.86±2.29
脂肪量 ー0.98±4.63
低たんぱく 高GI
体重 1.67±5.19
除脂肪量 0.77±1.62
脂肪量 0.46±4.52
高たんぱく、低GI
体重 ー0.38±6.47
除脂肪量 0.54±3.45
脂肪量 ー1.03±5.25
高たんぱく 高GI
体重 0.57±5.52
除脂肪量 1.00±4.71
脂肪量 ー0.22±5.88
この実験では、低たんぱく低GIの結果が悪くなり、高たんぱく低GIでは体重の減少に繋がりました。目的が維持ということを踏まえると良い結果といえます。
また、記録ではウエストやピップサイズのマイナスになったとされていました。
GI値の影響もあると思いますが、低たんぱく低GIと高たんぱく低GIと比べたら高たんぱくが維持するために向いていることは分かります。
★まとめ
これまでもお伝えしているとおり、体重は摂取カロリーと消費カロリー差で決定します。
今回の実験は、エネルギー制限を設けていない状況ではありますが、三大栄養素の割合が決められていたため、普通に食事をするよりは気を使っていますし、増加しにくい状況ではあったと思われます。
とはいえ、元々、高たんぱく質の食事は減量に有効とされていましたので、体重維持に有効であってもおかしくはないです。
たんぱく質を摂るだけなら、普段の食事から取り入れることが出来るので、可能な範囲でやってみましょう!
今回の内容はここまでとなります。
ご覧いただきありがとうございました。
〇参照
Wing RR, Phelan S. Long-term weight loss maintenance. Am J Clin Nutr. 2005 Jul;82(1 Suppl):222S-225S.
van Baak MA, Mariman ECM. Dietary Strategies for Weight Loss Maintenance. Nutrients.
Claessens M, van Baak MA, Monsheimer S, Saris WH. The effect of a low-fat, high-protein or high-carbohydrate ad libitum diet on weight loss maintenance and metabolic risk factors. Int J Obes (Lond). 2009 Mar;33(3):296-304. doi: 10.1038/ijo.2008.278. Epub 2009 Jan 20. PMID: 19153580.
Larsen TM, Dalskov SM, van Baak M, Jebb SA, Papadaki A, Pfeiffer AF, Martinez JA, Handjieva-Darlenska T, Kunešová M, Pihlsgård M, Stender S, Holst C, Saris WH, Astrup A; Diet, Obesity, and Genes (Diogenes) Project. Diets with high or low protein content and glycemic index for weight-loss maintenance. N Engl J Med. 2010 Nov 25;363(22):2102-13. doi: 10.1056/NEJMoa1007137. PMID: 21105792; PMCID: PMC3359496.
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